【和訳と歌詞解説 詳細】【Head above water】Avril Lavigne
和訳と歌詞解説 詳細 Head above water / Avril Lavigne
Youtube 公式チャンネルより
1番
I gotta keep the calm before the storm
嵐が来ても平気でいたい
直訳は「嵐の前で私は平穏を保たなくてはならない」でしょうか。gotta = have got to 「〜しなければならない」です。会話で主に使われます。I gotta go. 「行かなくちゃ」はよく耳にします。
I don’t want less, I don’t want more
ただそれだけでいい
直訳は「私は、(嵐を前にして平穏でいることよりも)少ないのは望まない、多めも望まない」少なくも多くもなく、ただそれだけでよい。「足るを知る」ということでしょうか。
Must bar the windows and the doors
窓もドアも閉め切って
bar = (ドアなどに)かんぬきをさす、閉じる(動詞)。名詞だと、窓、ドアなどに固定して打ち付けてある木または金属の細長い棒、かんぬき、バレエの練習用のバーなどの意味があります。
To keep me safe, to keep me warm
安全に、暖かくしていたい
keep + 目的語 + 補語 (目的語)をずっと(補語)の状態に保つ
<keep + 目的語 + 補語の例文>
- please keep your head down. 頭を低くしておいてください
- I kept myself warm by walking around. 私はその辺を歩き回って体が冷えないようにした
2番
Yeah, my life is what I’m fighting for
そう、生きること、そのために私は闘う
文章後半のfighting forの目的語がないので、whatがその目的語になっています。(関係代名詞のwhatですね)
my life is whatとI’m fighting for [what]を合体させるような感じで理解していきます。私の人生=[what]、私は[what]の為に闘う。すなわち、私は[私の人生]の為に闘う。
Avril Lavigneは、ライム病にかかり、診断までに時間がかかってしまったこともあり、一時期は死も覚悟した、と語っています。
Can’t part the sea, can’t reach the shore
海を割って浜辺にたどり着く力はない
この、「海を割る」は、旧約聖書に出てくる、モーセが海に向かって手を差し出すと海面が割れて道ができ、追ってきた軍隊から人々が逃げることができた、という奇跡のエピソードを意識していると思われます。「自分にはモーセのように奇跡を起こす力はなく、この病気から逃げることができない」という意味だと解釈しました。
And my voice becomes the driving force
私は私の声に従っていく
driving forceは「原動力、推進力」と訳されます。直訳は、「私の声が原動力になる」。歌手である自分の「声」が原動力になる、すなわち、また歌いたいという気持ちが、病気に負けない、という気持ちを作る、ということでしょう。
I won’t let this pull me overboard
海に投げ出されたくない
won’t = will not は、意志を表すwillです。直訳は、「私は、これが私を海に投げ出すのを許さない」となります。thisが何を示しているのか。私を海に投げ出そうとするもの、前出の単語から探すと、storm(嵐)が一番しっくりくるように思います。
ちなみに、pull someone overboard 「誰かを海に投げ出す」。タイトルが「Fisherman Pulled Overboard by Giant Fish」で、動画がありました。
サビ1
God, keep my head above water
神よ、どうか私を沈めないで
keep 目的語+補語 歌詞1番の最後、to keep me safe, to keep me warm、でも出てきました。私の頭を水の上にある状態に保つ、すなわち、息ができるように保ってください、という意味でしょう。
Don’t let me drown, it gets harder
溺れさせないで、苦しくなっているから
get + 比較級 だんだん〜になる
I’ll meet you there at the altar
きっと祭壇で会いましょう
ここにも意志を表すwillが出てきました。youは、Godを表していて、祭壇(alter)で礼拝をして神に会う、すなわち自分は生きて、祈りを神に捧げたい(死んでしまって天国で神に会うのではなく)、という意味に解釈しました。(Avril Lavigneの両親はバプテスト教(キリスト教プロテスタントの一教派)で、概ねキリスト教では死後、神様のいる天国に行くものと考えられています。→出典Wikipedia)
As I fall down to my knees
膝をついて祈るから
神の前でひざまづく行為は深い信仰を表すようです。
Don’t let me drown, drown, drown
Don’t let me, don’t let me, don’t let me drown
溺れさせないで…
3番
So pull me up from down below
だから私を海の底から引き上げてください
2番の最後はpull me overboard 「海に投げ出す」でしたが、ここではpull me up 「引き上げる」です。
‘Cause I’m underneath the undertow
引いていく波の下にいるから
undertow「(岸から返す)引き波」 2番で、can’t reach the shore「岸にたどり着けない」と出てきたのを受けて、岸の近くにいるのに、引き波のせいでたどり着けない、ということでしょう。
Come dry me off and hold me close
ずぶ濡れの私を拭いて、抱きしめてください
この文章では、Come (to) dry me off and hold me close と、toが省略されていると考えると分かりやすくなります。
I need you now, I need you most
今、何よりもお願いしたい
ここのyouもGodと考えて良いでしょう。
サビ2
God, keep my head above water
Don’t let me drown, it gets harder
I’ll meet you there at the altar
As I fall down to my knees
Don’t let me drown, drown, drown
Don’t let me, don’t let me, don’t let me drown
Don’t let me drown, drown, drown
Don’t let me, don’t let me, don’t let me drown
(Keep my head above water, above water)
サビ1と同じ
サビ前
And I can’t see in the stormy weather
こんな嵐では目も見えない
I can’t seem to keep it all together
正気を保っていられない
keep it together「冷静さを保つ」
<keep it togetherの例文>
- Even though she was angry, she kept it together. 彼女は怒っていたが、冷静でいた。
And I, I can’t swim the ocean like this forever
それに、こんなふうにずっとは泳いでいられない
And I can’t breathe
息ができない
サビ3
God, keep my head above water
神よ、どうか私を沈めないで
I lose my breath at the bottom
海の底では息ができない
Come rescue me, I’ll be waiting
助けて、待っているから
I’m too young to fall asleep
死んでしまうにはまだ私は若い
fall asleep「眠りに落ちる、永眠する、死ぬ」
God, keep my head above water
神よ、どうか私を沈めないで
Don’t let me drown, it gets harder
溺れさせないで、苦しくなっているから
I’ll meet you there at the altar
きっと祭壇で会いましょう
As I fall down to my knees
膝をついて祈るから
Don’t let me drown (Don’t let me, don’t let me drown)
Don’t let me drown (Don’t let me, don’t let me drown)
Don’t let me drown (Don’t let me, don’t let me drown)
And keep my head above water, above water
溺れさせないで…
<ここまで読んで頂きありがとうございます。他にも和訳している楽曲あります↓↓>
→【洋楽の歌詞】文法の解説付きで英語学習もできる【おすすめ9曲】へ
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Avril Lavigneが「死も覚悟した」と語った記事から
Lavigne says she “had accepted death and could feel my body shutting down.「死を受け入れ、私の体が閉鎖されるのを感じた」
“I felt like I was drowning. Like I was going underwater and I just needed to come up for air. Like I was in a river being pulled in a current. Unable to breathe.「溺れているようだった。水の中にいて、空気を求めて水面の上にただ出ることが必要だった。まるで川の流れに引き込まれてしまったようだった。息ができなかった。」
“Praying to God for Him to help me just keep my head above the water. To help me see through the stormy weather. I grew closer to Him. My mother held me.”「神に祈り、助けを求めた。ただ私の頭を水の上に保ってくれるように。この嵐の中で見ることを助けてくれるように。私は神とかなり親しくなった。私の母がそれを助けてくれた」